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退職あるいは65歳になったとき、妻の社会保険手続きも忘れずに

B!


筆者の65歳の誕生日、すなわち退職の時が数ヶ月後に迫ってきました。そこで会社員である筆者が退職するとき、被扶養者である妻の社会保険に関してしなければならない手続きについて、忘れないようにまとめてみました。

社会保険のイメージ写真
F. MuhammadさんによるPixabayからの画像

国民年金保険の手続き

厚生年金保険に加入していて国民年金保険の第2号被保険者である会社員の配偶者は(60歳未満、年収130万円未満なら)国民年金保険の第3号被保険者になります。そして、第2号被保険者が退職等で厚生年金保険から脱退したとき、あるいは働きながら65歳に達して老齢基礎年金の受給資格を満たしたときに、第2号被保険者の資格を失いますが、同時にその配偶者も国民年金保険の第3号被保険者ではなくなります。日本に住んでいる20歳以上60歳未満の者は国民年金保険に強制加入ですので、配偶者が該当する場合は国民年金保険の第1号被保険者に切り替える手続きを行い、60歳になるまで毎月の保険料を納めなければなりません。

なお、国民年金保険の第1号被保険者には付加年金といって、月額400円を保険料に上乗せして納めると、上乗せして納めた合計金額の半分が老齢基礎年金の年間給付額に上乗せされるというオプションがあります。つまり年金の受給が始まったら2年で元が取れるというお得な制度なので、額は少ないですが折角第1号被保険者になるなら検討してもいいかなと思います。

また、第1号被保険者自身が60歳になると第1号被保険者ではなくなりますが、60歳到達時点で国民年金保険の加入月数が480ヶ月に満たない場合は、任意加入といって加入月数が480ヶ月になるか、65歳に到達するまで継続して保険料を納付することができます。任意加入の場合も付加年金を利用できますので、少しでも将来の年金受給額を増やしたい場合は利用を検討しましょう。

ちなみに筆者の場合は、65歳到達時点で妻はまだ50代なので、妻の国民年金保険を第1号被保険者に切り替える手続きをする予定です。もちろん付加年金付きで。 また、ねんきんネットで確認すると、妻は筆者同様、学生時代に国民年金保険に未加入だったようなので、妻が60歳になってからも任意加入して、満期になるまで国民年金保険料を納付する予定です。 妻は筆者より長生きするでしょうから、妻の老齢基礎年金は少しでも増やしておいてやりたいと思います。

余談ですが、筆者自身も60歳到達時点で国民年金保険の加入月数が480ヶ月に足りていませんでした。ここで会社員を辞めた場合は、480ヶ月になるまで国民年金に任意加入したと思いますが、筆者は再雇用で引き続き厚生年金保険に加入していたので、国民年金保険も引き続き第2号被保険者でした。 但し、国民年金保険の任意加入と違い、60歳以降の第2号被保険者加入月数は老齢基礎年金の受給額には反映されません。代わりに任意加入と同等な効果のある「経過的加算」というのが厚生年金保険側に加算されます。 つまり、国民年金保険の第2号被保険者の期間が60歳以降を含めて480ヶ月に達したら、老齢基礎年金は満額貰えなくとも、老齢厚生年金の経過的加算と合わせると満額相当になる、ということらしいです。う~む、この辺複雑ですねー。

国民年金に関する手続きは、住所地の市区町村役場の国民年金窓口又は近くの年金事務所で行います。

健康保険の切り替え

会社を退職した場合、それまで加入していた健康保険組合は退職後も2年間は加入できる任意継続という制度があります。それまで会社と折半していた保険料が全額負担にはなりますが、任意継続により健康保険の被扶養者も引き続き被扶養者でいることができます。健康保険組合独自のサービスが引き続き受けられるのもメリットですね。

健康保険組合から脱退する場合は、再就職して他の健康保険組合に加入するか、他の親族の被扶養者となる以外は、国民健康保険に加入することになります。国民健康保険には被扶養者という考え方がありませんので、夫婦ともに国民健康保険の加入手続きをする必要があります

健康保険組合の手続きは勤め先の会社、国民健康保険の手続きは区役所で行います。

ところで、任意継続の場合は、2年間保険料が変わりませんが、国民健康保険の場合は前年の収入により保険料が決められます。一般的には扶養家族が多い場合は任意継続の方が保険料が安いようですが、筆者の場合は任意継続しても国民健康保険に切り替えても、初年度の保険料はほぼ同じくらいになりそうです。2年目以降は退職後の年収次第ということになりますが、ちょっとまだ読めません。

筆者は退職後の再就職についてはまだ未定なので、健康保険をどうするかも決めていないのですが、何度も手続きするのは面倒なので、当面の保険料に大差ないのなら、国民健康保険に切り替える方に傾いています・・・